メインマシンのスペックが良すぎるせいで、サブマシンは二年近く起動もされず置物同然になっていたのだが、やはり活用したいということである程度テコ入れすることにした。
正直スペック的に大きな不満があったわけではなかったのだが、サブマシンに使っているコンポーネントの終わりが来る前にアップデートしておこうというのでやった感じだ。しかし今回は予期せぬトラブルに見舞われ、予想外の疲弊を味わうことになった。
目次
更新内容
更新前後での変化としては以下の内容になる。CPUをAthlonからRyzen 5にし、16GBだったメモリを32GBに、マザーボードを新しくしたという内容だ。これはAM5の誕生からしばらく経ち、AM4がそろそろ消えそうだなというのと、メモリもDDR5が出て随分経ち安くなっていたのでついでに増やしてしまおうというのが大きな理由だ。マザボを更新した理由については、主に今回発生したトラブルのせいである。
構成 | 更新前 | 更新後 |
---|---|---|
OS | Ubuntu 22.04.2 LTS | 変更なし |
CPU | AMD Athlon 200GE | AMD CPU Ryzen 5 5600G |
MEM | G.SKILL F4-2666C19D-16GNT | CFD W4U2666CS-16G |
M/B | ASRock A320M-ITX | ASRock A520M-ITX/ac |
CPU Cooler | Cooler Master Hyper H412R | 変更なし |
PSU | SILVERSTONE SST-ST30SF-V2 | 変更なし |
Primary SSD | Crucial P1 CT500P1SSD8JP | 変更なし |
Case | Thermaltake Core V1 | 変更なし |
Front Fan | Thermaltake Pure 20 | 変更なし |
元々はCPUとメモリだけのアップデートで済ます予定だったのだが、二年近く置物になっていたためマザボが死んでおり、マザボまで更新する羽目になってしまった。しかし幸い15k程度で入手できたので良かった。流石ASRockといったところだ。
マザーボードの急逝
CPUとメモリを入手し、いざ組み付けて起動しようとした時だ、何故かPOST画面が出ない。BIOSのバージョンが古いと5600Gには対応していないようだったのでBIOSを更新すればいいかと構成を元に戻してみるもPOST画面が出ない。CPUを抜いたりメモリを一本だけにしたり、別のメモリに差し替えてみたり何をしても出ない。ただCPUとケースファンだけは回っていた。
CMOS電池の寿命切れを疑ってみるものの、これがなくてもPOST画面は出るはずで、試しに抜いてみたが挙動は変わらない。メモリを刺しているとファンが高速回転と減速を繰り返し、無限に再起動し続けるという奇妙な挙動になっていた。
メモリの故障は考えづらいし、CPUが多少壊れていても経験上OS起動まではいくので、マザーボードの故障を疑った。ググった限りもそんな気がしたので、じゃんぱらの中古査定に出してみることにした。どうせうちの環境ではもはや動かないので、せめて中古査定で動けば売ってしまって、その金で新品を買う足しにしようという考えだ。
しかし結果は動作せず買取不可ということでマザボの故障で確定してしまった。
マザボが死んだ理由は謎だが、気になる点としてはCMOSクリアピンにジャンパーが何故か刺さったままになっており、二年近くこれが刺さったままだったと考えると何かしら破壊に繋がる作用があっても不思議ではないなと考え諦めることにした。
パット見ではチップセットから謎の液染みみたいなのが出ているように見えるので、壊れているのはこれが原因である可能性はなくもないが、正直不明である。
新しいマザーボードの調達
正直新しいマザーボードを買うのは乗り気ではなかった。これはかつてASUS PRIME A320I-Kで苦渋を舐めさせられているからだ。
最近のITXマザーの多くはチップセット上にM2スロットが装備されていて熱暴走が心配だった。ASRock A520M-ITX/acの商品画像を見ると見かけ上チップセットのヒートシンクが見えず、いろんなレビューサイトを見て回ったものの、背面などトリッキーな位置についているわけでもなかった。そしてM2スロットの下に謎のヒートシンクらしきものが見えた。
やはりこれはM2SSDが熱暴走しそうだな…と思ったもののASUS PRIME A320I-KのようにM2SSDと接触するような箇所にヒートシンクがあるわけではなく、間にヒートシンクが挟まっているので行けるのではないか?という思いが出てきたので賭けることにした。そもそもマザボないと動かないし、迷う余地はなかった。
そして私はすぐさま新しいマザーボードを買うべく在庫店舗を調べたところ、ヨドバシにあったのでヨドバシに向かおうとしたが、ソフマップにもあることに気が付いたので、地産地消の観点から神戸に店舗があり、行くのも楽なソフマップで選ぶことを選ぶことにした。ソフマップのほうが安かったのもあり、この考えは一石三鳥だった。
と言う訳で新しいマザボとしてASRock A520M-ITX/acを買ってきた。マザボ表面にM2スロットが表面に移動してきており、背面からはスロットが消えていることがわかる。
早速ヒートシンクをはがしてみた。ここ数年よく見かけるサーマルパッド付きの便利な奴だ。これがあるとM2SSD用のヒートシンクを買わなくて済むので助かる。
そしていよいよチップセット用と思われるヒートシンクとご対面だ。表面に凹凸があり、冷却用であることが伺える。恐らく今までのようにヒートシンクらしいヒートシンクにできなかったのでこのような形になっているのだろう。またASUS PRIME A320I-Kのものと比べると大型であり、あちらよりも放熱性が期待できる。
また横から見るとSSDを浮かせるような構造になっており、チップセット用のヒートシンクとM2SSDが直に接触せず、多少なりと風通しが生まれる構造になっている。これによってM2SSDの熱暴走を防げる可能性が多少なりと上がるだろう。そしてよく見ると下にチップセットらしきものが見えるので、これはチップセット用のヒートシンクとみて、まず間違いないだろう。
最後にこれがM2SSDをセットした後の状態だ。M2SSDとチップセット用のヒートシンクの間には隙間ができている。実際にこの状態で起動してみたが、問題なく起動できたのでおそらく大丈夫だろう。ASUS PRIME A320I-Kであったならデスクトップが表示された次の瞬間にはフリーズしていたし話にならなかったが、これであれば安心だ。とは言え、どこまで負荷をかけて大丈夫かは謎なので見守っていきたいところである。
組み付け後の姿
最後にパーツを組み付けた後の姿だけ残しておこうと思う。
Ryzenの文字が眩しい。因みにAthlonのロゴ印刷はRyzenと比べるとしょぼい
ケースにセッティングした状態の写真。ケースはThermaltake Core V1、CPUクーラーはCooler Master Hyper H412Rだ。
ケースにはCPUとかについてくるシールを貼るのが好きなのだが、今回はRyzenとRADEONのかっこいいのが増えた。
実は過去に類似のマシンを組んだことがあり、そっちにもAthlonとRyzenのシールが貼られていた。その時は200GE→Ryzen 3 2200Gだったと思う。度重なる移転で当時の記事が残っていないのが悔やまれる(画像が多い記事は移植の労力が強く、その大半を移転時に切り捨てている)
あとがき
ひとまず予期せぬマザボの更新があったとはいえ、スペックアップしたマシンが動くようになってくれて何よりだ。200GEの時はデスクトップがかなりもたついていたが、5600Gにしてだいぶ改善されたように思う。もっともデスクトップを操作することは滅多にないので、割とどうでもいい内容ではあるのだが…w
というのもサブマシンにはディスプレイを繋いでおらず、基本SSHから操作しているためGUIのパフォーマンスが気になることはまずないのだ。
しかしumieのソフマップは自作PC関連の取り扱いが非常にいいので、今後は三宮のドスパラよりあっちに行こうと思った。ついでに言うと顧客対応もよく、率先していろいろな世話を焼いてくれるのもいいところだ。(例えば在庫の問い合わせをしたら取り置きの提案をしてくれるなど)